今日も投稿します。ストックがあるので。
でもただ歌を詠むだけでは物足らないので、コラムもどきを付加することになりますからその点がネックとなると思います。
本日は未公開の一首です。
「バシバシと 魚しばくよ撓(しな)る尾で マオナガそっくりニタリかもね」
体長の半分にもなる長い尾を持つオナガザメの仲間「ニタリ」です。
学名:Alopias pelagicus
海遊館で解剖されたニタリ。Haie撮影 |
オナガザメは3種類。オナガ三兄弟の、マオナガ、ハチワレ、ニタリ。左からダイナマイトムチムチボディ、上目使い、そっくりさん。という各々の属性がサメマニアの心をくすぐります。
マオナガとニタリが見分けがつけにくく、よく間違われます。口の形で見分けがつくこともあるそうで、下唇を噛んだように両頬で押しつぶされ気味のへの字型がマオナガで、小さい鼻の穴が並んだ真下の丸めのへの字型がニタリ。
どうです、見分けがついたでしょう?
マオナガ。国際水産資源研究所にて。Haie撮影 |
一般的には腹側にまだら模様があるのがマオナガで、ニタリはきれいな模様のない白っぽいおなかをしています。
ちなみにマオナガは伊勢の名物「サメのタレ」の原料として珍重されるのに対し、ニタリはあまり向かないという話も聞いたことがあります。
ニタリは海遊館所有の園外生け簀で飼われたこともあり、その時に水面のエサを尾の先で「ピシャッ」と叩く映像が撮られたことがあります。
はえ縄漁で仕掛けにかかる時に尾びれで釣られるのは仕様なのです。実際に高知県のある地方では、正月料理の素材としてニタリを専門に捕る漁師さんがいたそうです。
またフィリピンのセブ島でもニタリが胸びれで急ブレーキをかけ、尾ビレを逆立ちのようにイワシの群れに一太刀浴びせて真っ二つにする映像もありました。 その公開論文はこちら
人間でいうところの「かかと落とし」ですね。
ちなみに某シャークジャーナリストさんはニタリから強烈な一撃を後頭部に喰らったことがあるそうで、絶賛発売中の「ほぼ命がけサメ図鑑」でも詳しく描かれています。
まぁ「陸で」だそうなんですが。
元句は「あしびきの 山鳥の尾のしだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む」 という柿本人麻呂の恋歌です。一人さびしく過ごすという長い夜を鳥の長い尾にかけています。
まだ親和性の高い(?)改変です。百はかなりしんどいですぞ。ちなみに初回でご紹介したサメ絵師マサさんがさっそくオンデンザメの絵を付けてくださいました。
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百達成したあかつきには、カルタを作りましょうか。先は長いな、オナガザメ並みに…。
今日はこんなところです。
参考文献:「ほぼ命がけサメ図鑑」(講談社) 海遊館特別展「SHARK WORLD」各展示イベント。 国立研究開発法人 水産総合センター「国際水産資源研究所」公開イベント。
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