10月26日早朝、県南部の糸満市沖でスタンドアップパドルボードを楽しんでいた男性がサメに襲われる事故が発生。
沖縄タイムスの記事
https://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=138864
沖縄本島でのサメの咬傷(こうしょう)事故は、たびたび報告が上がっていますが、今夏の騒動以来マスコミはこぞって取り上げているようです。
サメの事故で多い時間帯が早朝夕方で今回もそこにあてはまったのですが、右足を噛まれたものの幸いにして自力で海を出て行けるほどだったようです。
ちなみにスタンドアップパドルボード(SUP)とは、サーフボードで立漕ぎするスポーツのようです。基本的には沖へは座ってパドリングするので海に手足を漬けることはないようですが、今回はどうもボードに突撃されて海に落ちたとの話です。
泳ぐ中で、サメの口に足が当たりケガを負ったとの話で、被害者の動揺ぶりがうかがえます。
さて、このサメは何ザメであったか。
情報があまりにも少なすぎて特定できかねますが、この海域の常連であるイタチザメ、オオメジロザメの可能性が高そうです。
大型のサメの場合、ファーストアタックの試し噛みで四肢をもぎ取られることもあるので恐ろしい限りです。
一方でこの糸満市にとってこの事故がなんともタイミングの悪い出来事だったようで、今週末に同市で開かれるサーフィン大会が延期の憂き目にあうこととなったそうです。
イベントの中止は、やはり地元が潤う機会をサメによって逸失させられたとの認識を覚えてしまうことでしょう。
サメ憎しという怨嗟の声がサメに向かうことがないよう祈るばかりですが、こういったイベントの安全確保の具体的な対策が、実施しないという選択肢であることは一見すると妥当なように見えます。
しかし一方でサメは普通に海にいるもので、足繁く通うサーファーであれば一度くらいサメを見たという方も少なくないはず。
海を親しむ人間にとってサメは恐怖の対象の一つですが、あくまでリスクの一つに過ぎないという見方もできます。
時化やうねり、突風、咬むウミヘビや猛毒を持つクラゲなど海には危険な存在がいるでしょう。
海に生身で赴くのは、その辺も織り込み済みだと考えられなくもないのです。
つまりサメの襲撃のリスクが高まったと判断するのも人間の都合です。
仮に実施したとして、責任論が噴出した場合、主催者側への風当たりは相当厳しいことでしょう。リスクを意識するかしないかは、考え一つに委ねられています。
サメのいない海などない。(…死海は湖)
海でレジャーを楽しむのもリスクを伴います。しかしサメは多くの中のわずかな一つにしかすぎないとも言えます。
サメが人間の意志を汲み取ることは期待できないので、サメが襲撃するリスクを見直して、時間帯や海況などが判断材料となれば、サメとの遭遇率を下げるにはどうすればよいのか、より具体的な対策をとることもできるでしょう。
人間の都合をもう少しサメ寄りにしていただく、それはサメを忌避するのではなくて彼らの行動パターンを知るということでもあるでしょう。
彼らは海を楽しむものに嫌がらせをするために現れるのではありません。
ごく当たり前の話ですが、彼らは彼らとして海で精いっぱい生を全うしている尊き生命なのです。
海を愛するならサメのことも知ってください。何億年も前から海で暮らしてきた先達として、常にそこにいる者たちです。
しいて言えば、私たちが海に出ることはサメのテリトリーにお邪魔するくらいの気持ちで臨むべきなのでしょう。
糸満市の公式ツイッターでは、「海に行く時は周囲の人に伝えておくこと、1人で海に入らないこと、暗い時間帯は避けること、サメを見たらすぐに海から上がること」を呼びかけ、適切な注意を行っておられるようです。
報道ももう一歩踏み出してほしいのが本音ですが、「サメは危ない」を頑迷に伝える使命をメディアは担っておられるのだと思うようにしております。
かつてサーファーとして名を馳せ、石垣島でサメ類の研究をされていた故矢野和成博士を思い出します。
私ごとき陸の人間が口幅ったいことを承知で話すのはお恥ずかしい限りです。
海は楽しく、サメは美しい。
2015年10月28日水曜日
2015年10月27日火曜日
パッチワークでできたサメサイト Haieのナカミの成り立ち
これは、どうでもいいHaieの話です。
でも私にとっては大切なことでもあります。お読みください。
~~~~~~~~~~~~~▲~~~~~~~~~~~~~~~
私がサメサイト「サメ ~Haieのナカミ~」を立ち上げたのは2004年11月のこと。
実に11年間、ほったらかしの時間も含みますが、何とか息を細くとも生きながらえております。
サイト立ち上げのきっかけは、 本家サイトでも取り上げておりますように東海大学海洋科学博物館主催の「海と魚の探究セミナー サメにアタック メガマウスザメを究めろ」と題された一般向けイベントへの参加でした。
この直前に私がサイトを持たないサメ好きとしてネットサーフィンをしていた時代に、当時まだ誰も関心のなかった深海ザメに特化したサイト「鮫ザメと鳴く」を毎日のように見ておりました。
管理者のたーみーさんという方が立ち上げたもので、メガマウスやミツクリザメ、ラブカなどの写真が豊富にあり、ご自分でそれらのサメを求めて各地を回るといったこともされていました。
2004年、折しもメガマウスが静岡で見つかって、公開解剖がされ上述したイベントの運びとなったのです。
私は、もしかしたらたーみーさんに会えるかもしれないと、期待を込めてこのイベントに参加したのです。でも実際にはご参加はされなかったのですが。
これはサメについての講義と水族館での宿泊型体験セミナーで、大人の知的合宿でありました。そこでは長年の憧れであったサメ博士「田中彰教授」と直接お話しする機会に恵まれました。
またセミナー中のイベントであった「ラブカの解剖」は、サイト立ち上げ時のメインコンテンツでもあり、今も多くの方がサイトに来てこれだけを見て帰って行かれます。(アクセス解析による)
この素人解剖解説のコンテンツをご覧になればわかるのですが、私が解剖している様子が写真に収められています。
つまり…これは私が撮ったものではありません。
私はほとんど肝油まみれでラブカの写真を撮ることができませんでした。
実はこのセミナーに参加されたある女性から、解剖を引き受けた御礼として(当時は参加者がメスを入れる仕様で、私が独壇場で執刀しました)ご自身が撮られた私とラブカのスナップをCD-ROMにして送っていただいたのです。
当時お礼を添えてお手紙を書いたと記憶しておりますがほんのわずかなものでした。
でも、この女性がいなければ、このサイトは生まれませんでしたし、私もサメ好きを続けることはできなかったでしょう。
ちなみにその女性は、当時すでに社会人だった私を熱心な学生と勘違いしたことから供試の意味で写真をくださったのです。
こんな小さな誤解ときっかけでこのサイトは生まれたのです。
その後、深海ザメ師匠と私が勝手に呼んでいる先述の「たーみー」さん、との邂逅を改めて果たすべく、日本板鰓類研究会のシンポジウムを聞きに東京の中野へ赴きました(当時東京下町住い)。
そこでまず懇親会に参加し、北海道大学のある女性研究者とお話ができ、私の関心が高いサメの種類についてのレクチャーをいただきました。
その方とは、その後メールで文通し合い、二年ほどサメについての話題を楽しくやり取りしていました。シンポジウムでは、たーみーさんとも会うことができました。
またシンポジウム後に、あるサメ研究者の方々とご一緒させていただく機会に恵まれ、そこでサメ研究の第一人者で(現在は退かれている)、サメの図鑑などの監修をされていたT先生とお話することができました。たしか小田急新宿のミュンヘンだったと思います。
T先生は、含蓄あるサメへの思いを語られ私も傾聴して受け止めました。
その後、T先生は一介のサメ好きである私へ、当時全種掲載を果たしていた「Sharks of the World」の種名一覧のコピーを送ってくださいました。(後に書籍も入手しました)
サイト開始当初でたらめなサメリストでしたが、ここにきて一気に正確さを帯びた種名一覧へと変貌を遂げ、今も新種の追記などで更新しています。
こうしたちいさなきっかけや些細なことから、このサイトは生まれ育っていったのです。
その後、私がしたことは努力などと呼べるようなものではなく、常に私の興味に応えてくださったここには上がっていない方々の、多くの救いの手が、このサイトを形づくっていったのです。
だから一見みすぼらしいパッチワークのようなサイトなのは、こうした理由によるものです。
そもそも怠惰で向上心のないHaieが、自分一人でサメのコンテンツを上げられるわけはないのですから自明の理です。
まぁだらだらとアカデミー賞受賞者のスピーチのようにお話してしまいました。
もし私が私だけのためにサメ好きをやっていたのなら、今日までサメ好きではいられなかったでしょう。
私は、こういった厚意を少なくとも無駄にしないためにサイトを作り続けて行ったのだと思っています。ここにご紹介できない多くの方、私をサメ好きでいさせてくれる方がいて、私はサメ好きなのです。
私はどうもサメが好きらしい。
私がサメ好きを大手を振って名乗れないのは、こうしたところに原因があるのでしょうか。
もし観て下さる方がまだおられるなら、つづける価値はあるのだろう。
まぁそんな消極的な動機付けではあります。
杖をつき、入れ歯をフガフガ言わせ、しわくちゃの顔をさらに深く皺で刻みながらでも、サメ好きを気長にやっていくつもりです。(そこまで長生きできん気はしますけども)
皆さんも、お付き合いください。
Haie
でも私にとっては大切なことでもあります。お読みください。
~~~~~~~~~~~~~▲~~~~~~~~~~~~~~~
私がサメサイト「サメ ~Haieのナカミ~」を立ち上げたのは2004年11月のこと。
実に11年間、ほったらかしの時間も含みますが、何とか息を細くとも生きながらえております。
サイト立ち上げのきっかけは、 本家サイトでも取り上げておりますように東海大学海洋科学博物館主催の「海と魚の探究セミナー サメにアタック メガマウスザメを究めろ」と題された一般向けイベントへの参加でした。
![]() | |
東海大学海洋科学博物館に展示されている雌雄のメガマウスザメ剥製 |
この直前に私がサイトを持たないサメ好きとしてネットサーフィンをしていた時代に、当時まだ誰も関心のなかった深海ザメに特化したサイト「鮫ザメと鳴く」を毎日のように見ておりました。
管理者のたーみーさんという方が立ち上げたもので、メガマウスやミツクリザメ、ラブカなどの写真が豊富にあり、ご自分でそれらのサメを求めて各地を回るといったこともされていました。
2004年、折しもメガマウスが静岡で見つかって、公開解剖がされ上述したイベントの運びとなったのです。
私は、もしかしたらたーみーさんに会えるかもしれないと、期待を込めてこのイベントに参加したのです。でも実際にはご参加はされなかったのですが。
これはサメについての講義と水族館での宿泊型体験セミナーで、大人の知的合宿でありました。そこでは長年の憧れであったサメ博士「田中彰教授」と直接お話しする機会に恵まれました。
またセミナー中のイベントであった「ラブカの解剖」は、サイト立ち上げ時のメインコンテンツでもあり、今も多くの方がサイトに来てこれだけを見て帰って行かれます。(アクセス解析による)
この素人解剖解説のコンテンツをご覧になればわかるのですが、私が解剖している様子が写真に収められています。
つまり…これは私が撮ったものではありません。
私はほとんど肝油まみれでラブカの写真を撮ることができませんでした。
実はこのセミナーに参加されたある女性から、解剖を引き受けた御礼として(当時は参加者がメスを入れる仕様で、私が独壇場で執刀しました)ご自身が撮られた私とラブカのスナップをCD-ROMにして送っていただいたのです。
当時お礼を添えてお手紙を書いたと記憶しておりますがほんのわずかなものでした。
でも、この女性がいなければ、このサイトは生まれませんでしたし、私もサメ好きを続けることはできなかったでしょう。
ちなみにその女性は、当時すでに社会人だった私を熱心な学生と勘違いしたことから供試の意味で写真をくださったのです。
こんな小さな誤解ときっかけでこのサイトは生まれたのです。
その後、深海ザメ師匠と私が勝手に呼んでいる先述の「たーみー」さん、との邂逅を改めて果たすべく、日本板鰓類研究会のシンポジウムを聞きに東京の中野へ赴きました(当時東京下町住い)。
そこでまず懇親会に参加し、北海道大学のある女性研究者とお話ができ、私の関心が高いサメの種類についてのレクチャーをいただきました。
その方とは、その後メールで文通し合い、二年ほどサメについての話題を楽しくやり取りしていました。シンポジウムでは、たーみーさんとも会うことができました。
またシンポジウム後に、あるサメ研究者の方々とご一緒させていただく機会に恵まれ、そこでサメ研究の第一人者で(現在は退かれている)、サメの図鑑などの監修をされていたT先生とお話することができました。たしか小田急新宿のミュンヘンだったと思います。
T先生は、含蓄あるサメへの思いを語られ私も傾聴して受け止めました。
その後、T先生は一介のサメ好きである私へ、当時全種掲載を果たしていた「Sharks of the World」の種名一覧のコピーを送ってくださいました。(後に書籍も入手しました)
サイト開始当初でたらめなサメリストでしたが、ここにきて一気に正確さを帯びた種名一覧へと変貌を遂げ、今も新種の追記などで更新しています。
こうしたちいさなきっかけや些細なことから、このサイトは生まれ育っていったのです。
その後、私がしたことは努力などと呼べるようなものではなく、常に私の興味に応えてくださったここには上がっていない方々の、多くの救いの手が、このサイトを形づくっていったのです。
だから一見みすぼらしいパッチワークのようなサイトなのは、こうした理由によるものです。
そもそも怠惰で向上心のないHaieが、自分一人でサメのコンテンツを上げられるわけはないのですから自明の理です。
まぁだらだらとアカデミー賞受賞者のスピーチのようにお話してしまいました。
もし私が私だけのためにサメ好きをやっていたのなら、今日までサメ好きではいられなかったでしょう。
私は、こういった厚意を少なくとも無駄にしないためにサイトを作り続けて行ったのだと思っています。ここにご紹介できない多くの方、私をサメ好きでいさせてくれる方がいて、私はサメ好きなのです。
私はどうもサメが好きらしい。
私がサメ好きを大手を振って名乗れないのは、こうしたところに原因があるのでしょうか。
もし観て下さる方がまだおられるなら、つづける価値はあるのだろう。
まぁそんな消極的な動機付けではあります。
杖をつき、入れ歯をフガフガ言わせ、しわくちゃの顔をさらに深く皺で刻みながらでも、サメ好きを気長にやっていくつもりです。(そこまで長生きできん気はしますけども)
皆さんも、お付き合いください。
Haie
2015年10月19日月曜日
海の恵みを求めて、海民の末裔は深海を目指す
私がこの方を初めて見たのは、2004年に放映された深夜のドキュメンタリー番組でした。
静岡県焼津市。
マグロ漁の大型漁船が横付けする地区よりも南にある小川(こがわ)港。
そこへ車で続々と集まる人たち。
彼らが待つのは駿河湾で捕れる「ミルクガニ」なるものを乗せた漁船でした。
その名も「長兼丸(ちょうかねまる)」。
船の主は、長谷川久志さん。
今では深海に特化した漁を行うことでもメディアの露出も多いことで知られています。
この番組では兄弟船とのタイトルで、漁期の狭間で深海にすむニッチな生き物を捕ることで活路を見出すアグレッシブな“異端児”に思え、ユニークな人がいるものだと感心しました。
韓国の皮革専門会社から注文を受けて、ヌタウナギを活魚で韓国に送ったり、マグロの廃棄物である「頭」と「しっぽ」をもらいうけて、カニ籠漁をする姿が見られました。
ミルク臭いと相手にされなかったエゾイバラガニを、奥さまと一緒に自ら売り捌くなど商魂たくましい部分も垣間見え、陸で奔走する漁師らしくない姿が印象的でした。
その後は、皆さんも知る通り、恐らく日本で一番有名な漁師になり深海魚を私たちの身近に見せ、楽しませてくれています。
そしてサメ好きは、少なからず深海ザメの供試あるいはメディアへの露出などで目にする恩恵も受けているはず。
なにより深海ブームを生み出した企画会社は、この方に足を向けて寝られないでしょう。
前置きが長くなりましたが、長兼丸を取り上げた記事あがっています。(毎日新聞会員登録要)
ストーリー:駿河湾の底はえ縄漁師(その1) 深海の魚に恋して
ストーリー:駿河湾の底はえ縄漁師(その2止) 「未知の世界」案内人
実は以前の記事「サメは海にいる」で私が乗った漁船は、この長兼丸さんだったのです。
ある企画で一参加者として、サメを見るツアーでした。
残念ながら生きたサメを見ることはできませんでしたが、深海ザメの解体ショーや漁の体験など非常に貴重な経験ができました。
船長もとてもフランクな方で、この海、駿河湾を心底愛しているのだなぁと思わされました。
私にもサメマニアとして知見を求められる姿勢には驚きました。「素人の座学ですよ」と遜りましたが、探究心も好奇心も旺盛な方に見えました。
この深海漁に行きつくまでは苦労の連続だったようで、まだ少年のころに遠洋漁船に乗ったり、小笠原で難破し危うく命を落としそうになったりと、魚を求めて海を開拓する姿は、古代の海民の姿を彷彿とさせます。
そういえば、体験会で最後の仕掛けを下ろす時、「おまじない」として『ついよ!』と海に向かって叫ぶ場面がありました。
先日訪れた三重県鳥羽市の海の博物館でも、海女が「つよ」と唱えてから海に潜るシーンがありました。
焼津と鳥羽。
つなぐ黒潮が同じ言葉と同じ習慣をもたらしたのだろうと、半ば感動しました。
海を平面で開拓したかつての「海民」たち。その末裔は、深海というバーティカルな開拓を始めたのだと思えます。
船長は別れ際に「いつでもきてくださいよ! サメでもなんでも見せますから」と言ってくれました。
私にも海民の血が流れているかもしれない。船長の言葉は、私の中の好奇心旺盛な何かをくすぐったのでした。
小川漁港停泊中の長兼丸(ちょうかねまる):19トン |
マグロ漁の大型漁船が横付けする地区よりも南にある小川(こがわ)港。
そこへ車で続々と集まる人たち。
彼らが待つのは駿河湾で捕れる「ミルクガニ」なるものを乗せた漁船でした。
その名も「長兼丸(ちょうかねまる)」。
船の主は、長谷川久志さん。
今では深海に特化した漁を行うことでもメディアの露出も多いことで知られています。
この番組では兄弟船とのタイトルで、漁期の狭間で深海にすむニッチな生き物を捕ることで活路を見出すアグレッシブな“異端児”に思え、ユニークな人がいるものだと感心しました。
韓国の皮革専門会社から注文を受けて、ヌタウナギを活魚で韓国に送ったり、マグロの廃棄物である「頭」と「しっぽ」をもらいうけて、カニ籠漁をする姿が見られました。
ミルク臭いと相手にされなかったエゾイバラガニを、奥さまと一緒に自ら売り捌くなど商魂たくましい部分も垣間見え、陸で奔走する漁師らしくない姿が印象的でした。
その後は、皆さんも知る通り、恐らく日本で一番有名な漁師になり深海魚を私たちの身近に見せ、楽しませてくれています。
そしてサメ好きは、少なからず深海ザメの供試あるいはメディアへの露出などで目にする恩恵も受けているはず。
なにより深海ブームを生み出した企画会社は、この方に足を向けて寝られないでしょう。
前置きが長くなりましたが、長兼丸を取り上げた記事あがっています。(毎日新聞会員登録要)
ストーリー:駿河湾の底はえ縄漁師(その1) 深海の魚に恋して
ストーリー:駿河湾の底はえ縄漁師(その2止) 「未知の世界」案内人
実は以前の記事「サメは海にいる」で私が乗った漁船は、この長兼丸さんだったのです。
ある企画で一参加者として、サメを見るツアーでした。
残念ながら生きたサメを見ることはできませんでしたが、深海ザメの解体ショーや漁の体験など非常に貴重な経験ができました。
船長もとてもフランクな方で、この海、駿河湾を心底愛しているのだなぁと思わされました。
私にもサメマニアとして知見を求められる姿勢には驚きました。「素人の座学ですよ」と遜りましたが、探究心も好奇心も旺盛な方に見えました。
この深海漁に行きつくまでは苦労の連続だったようで、まだ少年のころに遠洋漁船に乗ったり、小笠原で難破し危うく命を落としそうになったりと、魚を求めて海を開拓する姿は、古代の海民の姿を彷彿とさせます。
そういえば、体験会で最後の仕掛けを下ろす時、「おまじない」として『ついよ!』と海に向かって叫ぶ場面がありました。
先日訪れた三重県鳥羽市の海の博物館でも、海女が「つよ」と唱えてから海に潜るシーンがありました。
焼津と鳥羽。
つなぐ黒潮が同じ言葉と同じ習慣をもたらしたのだろうと、半ば感動しました。
海を平面で開拓したかつての「海民」たち。その末裔は、深海というバーティカルな開拓を始めたのだと思えます。
船長は別れ際に「いつでもきてくださいよ! サメでもなんでも見せますから」と言ってくれました。
私にも海民の血が流れているかもしれない。船長の言葉は、私の中の好奇心旺盛な何かをくすぐったのでした。
2015年10月9日金曜日
スコットランドで見つかった深海ザメ チヒロザメ(オシザメ)
深海ザメの仲間には大所帯のツノザメ目のほか、メジロザメ目トラザメ科の仲間(ヘラザメ属、ヤモリザメ属など)も同じ深い海にいます。
パッと見では、両者の区別は「棘(きょく)」と呼ばれるツノの部分ぐらいしかわからないでしょう。
実際には、臀ビレがあるメジロザメの仲間と、ないツノザメの仲間という区別もできます。
かつては深海ザメは日本にしかいないと思われていたものが世界各地にいると、研究が進み明らかになってきました。
今回ご紹介するサメも、深海勢では二番手であるメジロザメ目の仲間で「チヒロザメ(オシザメ)」 [Psuedotrakias microdon]というあまりなじみのないサメです。
紹介された日本の記事
http://jp.sputniknews.com/europe/20151005/997584.html
現地の投稿
http://www.tagsharks.com/new-species-of-shark-discovered-in-scottish-waters
スコットランドでこのサメが見つかり非常に珍しいとニュースになっています。
日本でも多分人知れず漁師に捨てられているであろうレアサメです。
SSTP(Scottish Shark Tagging Programme)という団体の調査で分かったそうです。
ちなみにこの海域には72種の板鰓類(サメやエイ)が棲んでいるそう。狭い海域なら多い方かも。
日本語の訳を見てみますと「ニセネコザメ」というなんだかよくわからない表記。
英名の「False catshark」を直訳したようです。「catshark」は無理のない訳し方とすれば「トラザメの仲間」の表記に当たるでしょう。日本語の「ネコザメ」は、いわゆる「Heterodontus属」で全くのお門違い。
俗名(現地の呼び方)の「ソファーザメ」という言い方も、「ソファーシャーク」で構わないと思います。和名にはない呼び方ですので。
直訳で海外のサメを無理やり「●●ザメ」と言い為す必要はないわけで、特に和名が定まっているものについてはその表記に従う方が理解しやすいはずです。
最近の水族館でも海外のサメの場合「●●シャーク」という呼び方や表記を採用する園館が増えてきたように思います。
私個人としては(地名や固有名)+(グループでの呼び方 テンジクザメなど)がわかりやすく、逆に英名をそのままカタカナにするのは不親切な気もします。(あくまで個人の考えです)
キャットシャークとカタカナ表記することは、日本人にとっては「ネコザメ」という誤変換を誘発しやすい言い方なのでちょっと考え物です。
と、学名表記から和名を参照するツールとして個人的に使っているサメリスト。
サメ種名一覧 http://www.geocities.jp/haie1976/list.html
こういうことがあまりないように私が個人的に作ったものなのですが、「役に立たねぇ!」ようです。
ただ日本の図鑑でも浸透していない和名を表記するものもあって、それをリストに反映させて良いものか、というどうでもいい悩みを抱えています。
好事家として長年やってきましたが、偉い先生にお伺いを立てないといけない時期に来たのでしょうか。
パッと見では、両者の区別は「棘(きょく)」と呼ばれるツノの部分ぐらいしかわからないでしょう。
実際には、臀ビレがあるメジロザメの仲間と、ないツノザメの仲間という区別もできます。
かつては深海ザメは日本にしかいないと思われていたものが世界各地にいると、研究が進み明らかになってきました。
今回ご紹介するサメも、深海勢では二番手であるメジロザメ目の仲間で「チヒロザメ(オシザメ)」 [Psuedotrakias microdon]というあまりなじみのないサメです。
紹介された日本の記事
http://jp.sputniknews.com/europe/20151005/997584.html
現地の投稿
http://www.tagsharks.com/new-species-of-shark-discovered-in-scottish-waters
スコットランドでこのサメが見つかり非常に珍しいとニュースになっています。
日本でも多分人知れず漁師に捨てられているであろうレアサメです。
SSTP(Scottish Shark Tagging Programme)という団体の調査で分かったそうです。
ちなみにこの海域には72種の板鰓類(サメやエイ)が棲んでいるそう。狭い海域なら多い方かも。
日本語の訳を見てみますと「ニセネコザメ」というなんだかよくわからない表記。
英名の「False catshark」を直訳したようです。「catshark」は無理のない訳し方とすれば「トラザメの仲間」の表記に当たるでしょう。日本語の「ネコザメ」は、いわゆる「Heterodontus属」で全くのお門違い。
俗名(現地の呼び方)の「ソファーザメ」という言い方も、「ソファーシャーク」で構わないと思います。和名にはない呼び方ですので。
直訳で海外のサメを無理やり「●●ザメ」と言い為す必要はないわけで、特に和名が定まっているものについてはその表記に従う方が理解しやすいはずです。
最近の水族館でも海外のサメの場合「●●シャーク」という呼び方や表記を採用する園館が増えてきたように思います。
私個人としては(地名や固有名)+(グループでの呼び方 テンジクザメなど)がわかりやすく、逆に英名をそのままカタカナにするのは不親切な気もします。(あくまで個人の考えです)
キャットシャークとカタカナ表記することは、日本人にとっては「ネコザメ」という誤変換を誘発しやすい言い方なのでちょっと考え物です。
と、学名表記から和名を参照するツールとして個人的に使っているサメリスト。
サメ種名一覧 http://www.geocities.jp/haie1976/list.html
こういうことがあまりないように私が個人的に作ったものなのですが、「役に立たねぇ!」ようです。
ただ日本の図鑑でも浸透していない和名を表記するものもあって、それをリストに反映させて良いものか、というどうでもいい悩みを抱えています。
好事家として長年やってきましたが、偉い先生にお伺いを立てないといけない時期に来たのでしょうか。
2015年10月6日火曜日
京都サメ談話会&ぶぶサメ(サメTV)
去る10月4日、京都の某所にてシャークジャーナリスト沼口麻子さん主催の「サメ談話会」と付属イベントが行われました。(事後報告で申し訳ありません)
「サメ談話会」ってなんやねん? という方のために説明しますと
ただただサメの話を(1~2時間)するだけ。
飲み食いなどする場合が多いですが、あまり食べたり飲んだりする間がないくらいお話が続きます。サメを知らない人でも話を聞くだけでも普通に面白いという、サメ好きたちのパトスに圧倒される時間です。
そんなおしゃべりイベントなのですが、沼口さんの活動拠点が主に関東圏なので関西ではまだ3回ほどしか開かれていませんでした。
直近の関西圏サメ談話会は、「猛禽アイドル(鷹嬢)稲咲アンナさん」とのコラボイベント(2014年7月)以来という、関西のサメ好きには待ちに待ったイベントです。
今回の京都開催は三本立て! サメTV収録&サメ談話会&サメ懇親会(居酒屋)。
いずれのイベントもご参加くださった方皆サメにご感謝いたします。(会場担当Haieより)
そして…
私Haieも、
「サメTV in 京都 ぶぶサメ(ぶっつけぶっちゃけサメトーク)」の収録を行うことになりました。今回はギャラリーもご参加とのことでうれしいやら申し訳ないやら…。半ばスタッフとしてお世話になりましたこと、心よりお礼申し上げます。
Ustreamでの配信ということで、生放送で行いました。
この番組の魅力は、沼口さんの毒舌とっておきのサメ話と二人のコアなトークです。Haieは半ば暴走気味に独自のサメワールドを展開し、視聴者を減らしてしまうほどでした。
Haieの滑舌の悪さと後半のグダグダなどお見苦しい点がありますがどうぞご視聴ください。
~プログラム~
・速報! シャークジャーナリスト通信(アラブサメ事情・2015夏のサメイベント)
・今様 百鮫一種(百人一首のサメバージョン) 重症サメ患者の譫言です
・奥ブカいサメ本の世界(ここ一年で出たサメ本の紹介)
・これはサメちゃう!? ダメグッズ(Haie個人の感想です)
・出たトコサメ談義
(夏のサメ騒動を斬る、開催中のサメイベント・大阪で食えるサメバーガーなど)
基本ウチワのノリです。ご容赦ください。(収録約95分)
http://www.ustream.tv/recorded/74747616
ご意見・ご感想などコメントいただければ幸いです。
ご参加の皆サメ方、お疲れサメでした。
「サメ談話会」ってなんやねん? という方のために説明しますと
ただただサメの話を(1~2時間)するだけ。
飲み食いなどする場合が多いですが、あまり食べたり飲んだりする間がないくらいお話が続きます。サメを知らない人でも話を聞くだけでも普通に面白いという、サメ好きたちのパトスに圧倒される時間です。
そんなおしゃべりイベントなのですが、沼口さんの活動拠点が主に関東圏なので関西ではまだ3回ほどしか開かれていませんでした。
直近の関西圏サメ談話会は、「猛禽アイドル(鷹嬢)稲咲アンナさん」とのコラボイベント(2014年7月)以来という、関西のサメ好きには待ちに待ったイベントです。
今回の京都開催は三本立て! サメTV収録&サメ談話会&サメ懇親会(居酒屋)。
いずれのイベントもご参加くださった方皆サメにご感謝いたします。(会場担当Haieより)
そして…
私Haieも、
「サメTV in 京都 ぶぶサメ(ぶっつけぶっちゃけサメトーク)」の収録を行うことになりました。今回はギャラリーもご参加とのことでうれしいやら申し訳ないやら…。半ばスタッフとしてお世話になりましたこと、心よりお礼申し上げます。
Ustreamでの配信ということで、生放送で行いました。
この番組の魅力は、沼口さんの毒舌とっておきのサメ話と二人のコアなトークです。Haieは半ば暴走気味に独自のサメワールドを展開し、視聴者を減らしてしまうほどでした。
Haieの滑舌の悪さと後半のグダグダなどお見苦しい点がありますがどうぞご視聴ください。
~プログラム~
・速報! シャークジャーナリスト通信(アラブサメ事情・2015夏のサメイベント)
・今様 百鮫一種(百人一首のサメバージョン) 重症サメ患者の譫言です
・奥ブカいサメ本の世界(ここ一年で出たサメ本の紹介)
・これはサメちゃう!? ダメグッズ(Haie個人の感想です)
・出たトコサメ談義
(夏のサメ騒動を斬る、開催中のサメイベント・大阪で食えるサメバーガーなど)

http://www.ustream.tv/recorded/74747616
ご意見・ご感想などコメントいただければ幸いです。
ご参加の皆サメ方、お疲れサメでした。
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